熱海ストリップ戦争〜望郷編〜

はーいみんな集合ー!!とりあえず次の文を読んで。

この土日は会社の人と温泉旅行に行ってきました。
温泉につかって日々の仕事の疲れを癒し、酒を飲みつつ色々な話をしました。
ですが、成人男性が5人も集っていて、酒も入っていい気分になっているので、温泉の盛り場、いわゆる歓楽街に行ってしまうのですよ。
眩しいネオンに誘われて入ったのは寂れたストリップ小屋。
受付でしなびれたババアに入場料を払って最前列の席に座る。
踊り子さんが出て来る前に俺が冗談を飛ばす。
「さっきのババアが出てきたら爆笑しちゃいますよね」
トップバッターでさっきのババア登場。
「フザけんなコルァァァァァァァァー!!!」
全力で、オシボリを、ババアに、投げつけた。

みんな読んだ?この文章はね、2年位前に俺が焦燥ナントカっていうサイトで書いたモノだよ。で、俺は先週熱海に温泉旅行に行ったんだけども、そこでの出来事を書くね。
熱海に行っても相変わらずネオンを探す俺達はその街唯一のストリップに入ったんだ。まあそこは腐っても熱海ですよ?新潟の田舎のクソみたいなストリップに比べればマシだと思ってたんですよ。そしたら6畳くらいのピンクの光が眩しい部屋に連れられてしまいその時点で俺は若干の覚悟は決めていました。ああ多分ココは進むも地獄、戻るも地獄だな、と。で、客は俺ら3人でカーテンが閉められてブザーが鳴ったら幕が開いて、
ネグリジェ一枚の還暦過ぎたババアがラジカセ片手に出て来た。
「はーい、じゃあこれから始めるねー」っておもむろにご開帳。ラジカセからは60年代のものと思われるムード歌謡が流れているんだがいかんせんテープが伸びきってて妙に間延びしている。
「衛生兵を!早く!」「弾幕うすいぞ!何やってんの!」「繰り返す!これは訓練ではない!これは訓練ではない」
修羅場だ。これはまさに修羅場だ。目の前で核が爆発している。目の前に殺人犯がいる。殺人犯は笑みを浮かべている。薄れゆく意識の中で俺はじっと床を見て堪える事しか出来なかった。でも、逃げちゃダメだ!!次の瞬間、俺の中で何かがはじけた。
「テメェふざけんなババアコノヤロー!!」
悲鳴にも近い怒号だった。もしかしたら俺はその時涙ぐんでいたかもしれない。受付のおっさんに詰め寄る俺を必死に同僚が止めていた。自分が情けなかった。2年前にあれだけの思いをしたのに再び同じ過ちを犯す自分に。ストリップと書いてある以上、極論を言えば男が脱いでいたってストリップなんだ、看板に偽り無しなんだ。俺が悪いんだ。所詮温泉街のストリップなんてそんなもんなんだ。それはわかっている。でも俺は叫ばずにいられなかった。
「母親のマンコも見た事無いのに!!」